予防接種とは

予防接種

予防接種は、ワクチンを接種することによって特定の感染症に罹りにくくし、また重症化を防ぎます。発熱や発疹などの副反応が起こりうることに注意が必要ですが、実際に感染症に罹るよりも症状が軽度となりうることや、周囲への二次感染を減らしうる、という利点があります。

予防接種には「定期接種(公費)」 と「任意接種(自費)」 があります。
看護学生などへのワクチン接種にも対応していますので、ご希望のワクチン接種がありましたら一度当院へご連絡ください。

また、予防接種の際には必ず事前にお電話をお願いします。

定期接種

インフルエンザワクチン

【対象の方】

  • 65歳以上の方
  • 60~64歳で、心臓、腎臓もしくは呼吸器の機能に障害があり、身の周りの生活を極度に制限される方
  • 60~64歳で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方
成人用肺炎球菌ワクチン

【対象の方】

  • 接種年度に、65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳の誕生日を迎える方
  • 60歳から65歳未満の方で、心臓、腎臓、呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される程度の障害やヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害がある方
帯状疱疹ワクチン

【対象の方】

  • 年度内に65歳になる方
  • 年度内に70・75・80・85・90・95・100歳になる方、101歳以上の方(※1)
  • 年度内に60~64歳になる方で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能の障害があり、日常生活がほとんど不可能な方

※1 70・75・80・85・90・95・100歳になる方は令和11年度で終了予定、101歳以上の方は令和7年度のみ対象です。

任意接種

※1 価格など詳細が決定いたしましたら、お伝えいたします。
インフルエンザワクチン(毎年料金変更あり) ※1
肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス) 8,500円(税込)
帯状疱疹ワクチン(シングリックス) 22,000円(税込)

インフルエンザワクチン

インフルエンザは、インフルエンザウイルスによる急性呼吸器感染症です。このウイルスに感染すると1~3日くらいの潜伏期間を経て発症し、38℃以上の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、寒気などの全身症状が現れます。併せて普通の風邪と同様に、のどの痛み、鼻水、咳などの症状も見られます。お子様では痙攣や中耳炎、稀には急性脳症を、高齢者や基礎疾患がある方では肺炎を併発するなど、ときに重症化するケースがあります。

こうしたリスクを減らすには、事前にインフルエンザワクチンを接種しておくことが大切です。なお、インフルエンザワクチンは接種してから効果が出るまでに約2週間かかり、その効果は約5ヶ月間持続します。日本でインフルエンザが流行するのが例年1月上旬~3月上旬であることを考えると、遅くとも12月中旬頃までには接種するようにしてください。

肺炎球菌ワクチン

肺炎は、呼吸器の防御機能が病原微生物を排除できなかった場合や、病気やストレスなどのために免疫力が落ちている時などに起こりやすくなります。この肺炎を予防するためにできることの一つに、肺炎球菌ワクチンの接種があります。肺炎の原因菌で最も多いと言われている肺炎球菌による肺炎などの感染症を予防し、重症化を防ぎます。

なお、接種は1年を通していつでも可能ですが、接種後5年以内に再接種を行うと、注射部位の痛みが強く出るケースがあります。再接種を希望される方は、5年以上の間隔を空けてください。

帯状疱疹ワクチン

帯状疱疹は、これまで水ぼうそうに罹患したことがある方が発症する病気です。水ぼうそうの原因となる水痘・帯状疱疹ウイルスは、治癒した後も体外へ排出されることはなく、神経節に潜伏するようになります。その後、過労やストレス、加齢などによる免疫力の低下によって、水痘・帯状疱疹ウイルスは活発化するようになります。

このようなリスクをできるだけ回避したい場合にあらかじめ予防対策として行うのが、帯状疱疹ワクチンの接種です。帯状疱疹は、主に50歳を過ぎてから発症率が上昇し、60歳、70歳と年を経るごとにさらに増加するようになりますので、この年代の方は帯状疱疹ワクチンを受けておくとよいでしょう。