生活習慣病とは

生活習慣病には、糖尿病、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症などがあります。いずれも過食や偏食、過度の飲酒、運動不足、喫煙といった生活習慣に関連した慢性疾患です。こうした生活習慣病は自覚症状に乏しいことも多いですが、放置していると、虚血性心疾患や脳卒中などのリスクが高まり、生命予後に重大な影響を及ぼすことがあります。糖尿病専門医として内科的慢性疾患の治療・管理に携わって参りましたが、早期診断・早期治療が重要です。お気軽にご受診ください。
このような方はお早めに当院をご受診ください
- 肥満がある
- 間食の習慣がある
- 運動の習慣がない
- 塩分の摂り過ぎ
- 野菜をあまり食べない
- アルコールの摂取が多い
- 喫煙している
生活習慣病を予防するには
生活習慣病を予防するには、生活習慣を見直すことが必要です。具体的には、適正な食事量で偏った食事内容でないか、運動習慣があるか、十分な睡眠時間が確保できているかなどを確認しましょう。早期発見のためには定期的に健康診断を受けましょう。
主な生活習慣病
- 糖尿病
- 高血圧症
- 高尿酸血症
- 脂質異常症
- メタボリックシンドローム など
糖尿病
詳しくはこちらをご覧ください。
高血圧症
高血圧症は細小血管障害および心血管系疾患の危険因子です。高血圧症治療の目的は単に血圧を下げるのみではなく、細小血管症を予防するとともに、脳血管障害や心疾患などの大血管症を減らすことにあります。
高血圧症は非常に頻度の高い疾患で、糖尿病には高血圧症が合併しやすく糖尿病患者の約70%は高血圧症であり、その頻度は非糖尿病患者の約2倍であることが知られています。さらに加齢や肥満、腎機能低下などが加わると高血圧症の頻度はさらに増加します。
高尿酸血症
血液中の尿酸値が7.0mg/dl以上と高い状態を高尿酸血症と言います。
高尿酸血症による病気としては痛風が知られていますが、その他、尿路結石、腎機能障害(痛風腎)、動脈硬化性疾患(心筋梗塞や脳梗塞など)の原因にもなります。
糖尿病患者では高尿酸血症の頻度が高く、また高尿酸血症患者では糖尿病の発症リスクが増加します。痛風・糖尿病合併の患者様の多くが肥満であるという特徴があります。
脂質異常症
脂質異常症は、血液中に含まれるLDLコレステロールや中性脂肪の値が高過ぎたり、HDLコレステロールが低過ぎたりする病気です。LDLコレステロールが多すぎると、血管の内壁にコレステロールが付着し動脈硬化が進みます。進行するとプラークが破裂し、血管を詰まらせてしまう危険があります。
高TG血症や低HDL-C血症はメタボリックシンドロームの構成要素で、2型糖尿病の発症リスクでもあります。糖尿病と脂肪肝、脂質異常症は密接に関連しています。
メタボリックシンドローム
メタボリックシンドロームでは2型糖尿病を発症するリスクが4~6倍と高く、心疾患発症および心血管疾患死のリスクが1.5~2.0倍に増加します。脂肪肝や慢性腎臓病、睡眠時無呼吸症候群の発症リスクでもあります。肥満はインスリン抵抗性を伴いやすく、内臓脂肪型肥満においてその傾向が著しい特徴があります。
診断基準
内臓脂肪型肥満:腹囲 男性85cm以上/女性90cm以上
加えて
高血糖:空腹時高血糖が110mg/dL以上
高血圧:収縮期血圧が130㎜Hg以上かつ/または拡張期血圧が85㎜Hg以上
脂質異常:TGが150mg/dL以上かつ/またはHDLコレステロール値が40mg/dL未満
上記3項目のうち2つ以上該当するという場合
2008年度よりメタボリックシンドロームを目標疾病とした特定健康診査(特定健診)が開始されておりますが、当院でも特定健診を実施しております。生活習慣病を早期発見し、早期治療をしましょう。