• 2026年6月12日

「うつ病かな?」と思ったら…実は内科の病気が原因かも?知っておきたい“心と体”のつながり

最近、「なんとなく体がだるい」「やる気が出ない」「気分が落ち込む」といった症状にお悩みではありませんか?「もしかしてうつ病かもしれない…」と不安になり、メンタルクリニックの受診を迷われる方もいらっしゃるかもしれません。

実は、心がつらいと感じるとき、その原因が「心の病気」ではなく「体の病気(内科の病気)」にあるケースが少なくありません。

当院は内科と精神科の両方を診療しており、まずは「体に隠れた原因がないか」をしっかり診察する(鑑別する)ことを大切にしています。今回は、心の不調を引き起こす、代表的な2つの内科疾患についてお話しします。

1. 「やる気が出ない」のは心のせいじゃない?「貧血」と鉄分の関係

「貧血」と聞くと、立ちくらみやめまいをイメージする方が多いかもしれません。しかし、貧血のサインはそれだけではないのです。

  • どうして心が落ち込むの? 貧血とは、血液の中で酸素を運ぶ「ヘモグロビン」という成分が減ってしまう状態です。全身、そして脳に十分な酸素が行き渡らなくなると、「強いだるさ」「疲れやすさ」「集中力の低下」「イライラ」などが現れます。これが、うつ状態の症状と非常によく似ているのです。
  • 特に女性は要注意 月経やダイエットなど、自覚のないまま「鉄分」が不足し、貧血(または潜在的な鉄欠乏)になっている方はたくさんいらっしゃいます。「精神疾患」ではなく、「鉄分(酸素)が足りていない」症状として気持ちが落ち込んでいるかもしれません。

2. 体の「活力」が出ない「甲状腺機能低下症」

喉のあたりにある「甲状腺」という小さな臓器からは、体を活発に動かすための「甲状腺ホルモン」が分泌されています。このホルモンが減ってしまう病気が「甲状腺機能低下症」(代表的なものに橋本病などがあります)です。

  • どうして心が落ち込むの? 甲状腺ホルモンは、車のアクセルのような役割をしています。これが不足すると、体全体の代謝(エネルギーを作る仕組み)が機能低下し、その結果、「気力がわかない」「一日中眠い」「動作や話し方がゆっくりになる」「物忘れが増える」といった、うつ病と見分けがつかないような症状が出ることがあります。
  • その他のサイン 気分の落ち込みに加えて、「寒がりになった」「肌が乾燥する」「体重が増えた」「便秘がちになった」などの症状が伴う場合は、甲状腺の病気が隠れている可能性が高くなります。

当院だからできる「体と心」のトータルサポート

「気分の落ち込み」の原因が貧血や甲状腺の病気である場合、精神疾患の治療薬(抗うつ薬など)を内服するのではなく、不足している鉄分やホルモンを補うという「内科的な治療」を行うことで、精神的にも上向きに気持ちが改善することがあります。

当院のステップ

  1. まずは採血検査:血液検査で、貧血や甲状腺ホルモンの値に異常がないかをチェックします。
  2. 原因に合わせたアプローチ:内科の病気が見つかれば内科的治療を、体に異常がなければ精神科でのアプローチで、あなたの心をサポートします。

「これって心の病気?それとも体の病気?」と一人で悩む必要はありません。当院では、内科と精神科の医師が連携し、あなたの心と体をトータルでサポートいたします。

「最近、なんだか調子が悪いな」と感じたら、まずは原因を確かめるために、どうぞお気軽に内科へご相談ください。

篠栗北クリニック 内科・糖尿病内科・精神科 092-405-1771 ホームページ