- 2026年9月7日
動悸・手の震え、、甲状腺の病気(バセドウ病など)のサインと内科での検査
「最近、座っているだけなのに心臓がバクバクする」
「文字を書くときやコップを持つときに、指先が細かく震える」
こうした症状に心当たりはありませんか?「ただの寝不足かな」「ストレスのせいかも」と見過ごしてしまいがちですが、実は首のところにある臓器「甲状腺」の不調が隠れていることがあります。今回は、動悸や手の震えと深く関わる甲状腺機能亢進症について解説します。

甲状腺ホルモンは「身体のアクセル」
甲状腺は、全身の新陳代謝をコントロールするホルモンを作っています。いわば「身体を元気に動かすためのアクセル」です。甲状腺の機能異常を簡単に説明すると、この甲状腺から出る甲状腺ホルモンが
・過剰、出すぎている場合→甲状腺機能亢進症
・低下、少ない場合→甲状腺機能低下症
となります。
甲状腺機能亢進症(代表的なものにバセドウ病など)は、このホルモンが必要以上に多く分泌されてしまう状態を指します。身体のアクセルが常にONの状態になるため、安静にしていても24時間全力疾走しているかのようにエネルギーを激しく消費してしまいます。バセドウ病は最も多い原因で、自己免疫疾患の一つで自分で自分を攻撃してしまい機能亢進となります。
見逃しやすい主な症状
- 動悸・頻脈:じっと座っているときや就寝前でも、脈が速く強く打つ
- 手指の震え(振戦):両手を前に伸ばすと指先が細かくプルプルと震える、字が書きにくい
- 多汗・暑がり:涼しい部屋にいても汗をかきやすく、人一倍暑さを感じる
- 体重減少:食欲があってしっかり食べているのに、体重が落ちていく
- イライラ感・疲労感:理由もなく落ち着かない、夜眠れない、少しの階段で息切れする
受診と検査の流れ
甲状腺の機能検査は血液検査で甲状腺ホルモンの数値を測定します。必要に応じて、甲状腺の腫れや血流を確認する甲状腺エコー検査と自己抗体の測定も行います。

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)が判明した場合、治療はお薬(抗甲状腺薬)の内服が中心です。ホルモンの分泌が落ち着いてくれば、つらい動悸や手の震えも自然と和らいでいきます。放射性ヨードによる治療、手術による治療もありますが、抗甲状腺薬で約半数の患者さんは1-2年間でよくなることが知られており、経過に応じて選択が必要です。
いつもと違う体調の変化があった場合、病気のサインである可能性があります。「なんとなくおかしいな」と感じる段階でも全く問題ありませんので、お気軽に当院へご相談ください。
